静寂は闇の調べ

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by Remain

ストーリー

世界中を焦土と化した、未曾有の大戦が終わってから、数年後の春。
穂積 尚治朗は、生まれ故郷へ向かう汽車に乗っていた。
車窓の外に広がる乳白色で構成された世界をしばし見つめた後、彼は旅行鞄を開け、封筒を取り出した。

手紙には、こう記されている。

『突然のお手紙、失礼致します。
御存知無いかも知れませんが、私は貴殿の実の父親である穂積 善造【ほづみ ぜんぞう】と申します。
当方、重病により余命幾ばくも有りません。命がある内に、私の財産を貴殿に譲り渡したく思います───』

初めて聞かされた事実。顔を見た事すら無い実父。心の奥底に眠る、朧な記憶。
様々な思いを抱きながら、尚治朗は生まれ故郷の洋館へ向かう。

錆びかけた鉄門を入った所で、長い黒髪を風になびかせながら、一人の少女が声を掛けてきた。

「…尚治朗兄様」

彼女は尚治朗を、そう呼んだ。不思議そうな表情をする尚治朗を見下ろし、彼女は失望の表情を浮かべる。

「あたしは、兄様の事忘れた事なんて無かったのに…」と。

しばらく穂積邸に滞在する事になった主人公の身の回りで、立て続けに怪事件が起こり始める。

ある時は「ここから出て行け」という血塗られた脅迫文が。
またある時は、怪我を負わせる事を目的とした卑劣な罠が。
尚治朗の命を狙う、悪意に満ちた凶弾が。

犯人の目的は、一体何なのか。
そして、尚治朗が穂積邸に招かれた真の理由とは?
今、物語が幕を開ける───

ヒロインと愉快な仲間達

穂積 一草(ほづみ かずさ)

 主人公の従妹で、主人公を『兄様』と呼ぶ。
幼い頃、家族に連れられて屋敷に何度か来た事があり、主人公と遊んだ事
もあるらしい。今は穂積邸で、伯父の善造の世話になっている。幼い頃は
尚治朗によく泣かされていたらしいが、今は皮肉で彼をやり込める事も。
たまに年齢相応の女の子っぽさや、夢見がちな部分が覗くのが可愛いところ。
 一見クールに見えるが、からかうとすぐムキになるタイプ。恋に落ちると、
女の子らしい情熱的な一面を見せてくれる。やきもち妬きなところもあり、
落ちる前と後のギャップが大きい。家庭教師の門脇 依子を姉のように慕っている。

門脇 依子(かどわき よりこ)

 一草の家庭教師の女性。物静かで優しく、控え目な性格。知的だがシャープさは無く、のほほんとして暢気(のんき)な感じ。穏やかで物静か。ややスローペースで、天然ボケなところがある。年齢不相応な少女っぽさがあり、世間知らずな部分も。物腰柔らかだが、芯には強い物を持っている。
 男性に対しては免疫が無く、もちろん処女。貧乳で細身だが、本人は自分の体型にコンプレックスを持っている。恥ずかしがり屋だが、感度は良好。ピアノを弾く事が好きで、昔は音楽教師を目指していたらしい。
 ある事情から、最初は主人公に対して距離を置いているが、一旦心を許すととことん尽くしてくれるタイプ。一草を妹のように可愛がっている。

信太 倫香(しのだ りんか)

 穂積家の賄【まかな】い婦。
 押しが強い性格で、姉御肌。あっけらかんとして明るい性格で、人見知りを全くしない。ハキハキしていて、竹を割ったような口調で物を言う。料理上手で、家事の腕は抜群。
 全キャラ中、一番の巨乳。処女。(Hシーンでは、その巨乳を生かしたプレイを見せてくれる)最初は主人公に特別な感情を抱いている様子は無いが、心を許すと家庭の事情についてなど色々な事を話してくれるようになる。普段周りに心配を掛けないように明るく振舞っているが、意外と脆い一面もある。
 病弱な母親の代わりに、穂積邸で働き始めた。下に弟が二人おり、倫香が母親代わりになって面倒を見ている。数ヶ月前から働き出した為、屋敷内の事情についてはほとんど知らないらしい。眞穂や一草とは、本当の姉妹のように仲が良い。

有村 眞穂(ありむら まほ)

 穂積邸の使用人。素直で明るく、天真爛漫で前向きな性格で、人を疑う事を知らない。
 いつもニコニコしていて、辛くても表に出さないタイプ。主人公の事を兄のように慕っている。感情の起伏が激しく、考えている事がすぐ表に出てしまうところが、子供らしくて愛らしいところ。
 ロリで貧乳、幼児体型。もちろん処女。性に対する知識が乏しい分、快楽に対して正直な面も。屋敷の家事を一手に引き受けている。かなり重労働だが、周囲には忙しさを感じさせない。
 そそっかしい一面があり、家事で大失敗をしたり、何も無い所で転ぶ事もしばしば。危なっかしくて放っておけないタイプ。けれど、あまりくよくよ悩まないのが長所でもある。あれこれ面倒を見てくれる静枝に感謝し、尊敬しているようだ。

穂積 静枝(ほづみ しずえ)

 物腰柔らかで上品だが、どこか暗い影を漂わせる女性。大人の色気たっぷりで、巨乳、巨尻。言葉の端々や仕草に、大人の色気がにじみ出ている。気配り上手で相手を立てる、大人の女性といった感じ。
 憂いに満ちた眼差しや、時折見せる寂しそうな表情に、内面の脆さや過去の辛い経験が見え隠れする。処女では無いが恋愛経験は乏しいようで、本当の自分を理解し、支えてくれる相手を求めている。
 尚治朗に対し、表面的には礼儀正しく接しているが、心の内は読み取れない。義理の息子である尚治朗にどう接していいのか分からず、戸惑っている部分もあるようだ。善造が病に臥【ふ】してから、一人で屋敷を取り仕切っている。

穂積 尚治朗(ほづみ しょうじろう)

 本編の主人公。穂積 善造氏からの手紙を受け取り、穂積邸を訪れる事になる。実直で真面目な青年だが、一草や眞穂など年下の少女に対しては気さくに接する。
 海兵学校に在学していたが、出征前に終戦を迎えた為、戦地へ行った経験は無い。生まれてすぐに里子に出された経緯もあり、善造に対してわだかまりがある為、素直に財産相続の話をする気になれないでいる。

穂積 善造(ほづみ ぜんぞう)

 主人公の実父。不治の病に冒されており、余命幾許【いくばく】も無い。主人公に財産を託す為、屋敷へと呼び寄せた。無口で厳格な性格で、本音が分かり難い。
 財産分与の話し合い以外に、主人公を呼び寄せた目的がありそうだが…?

謎の人物

 主人公が穂積邸に向かう途中で出会う男性。全身を包帯で覆われており、詳しい素性は分からない。丁寧な物腰と上品な喋り方を見ると、育ちが良さそうな好青年といった印象を受ける。穂積家と関わりがある人物なのかどうかは、物語の中で徐々に明かされていくだろう。

本題のレビュー

例によって

 ソフ●ップのワゴンセールで格安ゲットしたソフトです。が、結構面白かったです。パッケージには「インモラルサスペンス」とか書いてあったので、どんなんかな~、と期待半分、冷やかし半分でプレイしましたw

 ヒロインは、主人公の従妹である穂積一草(かずさ)、一草の家庭教師である門脇依子、穂積家の賄い婦である信太倫香(しんだ・りんか)、使用人の有村眞穂、穂積家主人の奥さんである穂積静枝、そしてストーリーが進んで来ると登場する眞穂の双子の妹、有村志穂です。一応、全員が攻略可能なんですけどねぇ・・・。

んー・・・

 王道は何と言っても一草です。っていうか、これ以外のエンディングはなんというか、ちょっと納得出来ないストーリーなんですね。
 あまり内容を述べちゃうと完全ネタバレになって面白く無いんですが、基本的には主人公に次々と襲いかかる災難を解決していって、最後にヒロインと色々、なんですが、こういう真っ当なストーリーは一草だけです。

 だってね、依子さん編は主人公の危機を察して自宅に匿うような感じまではいいのですが、何故かそのまま住み着いてENDだしw
 倫香も似たようなもんだし、奥様の静枝に至っては事件が一応解決した後に主人公を追って会いに来るし、もう訳が分かりません。脈絡無いんだもん、あまりにも・・・。

 その点、眞穂と志穂はまだマシかもしれません。最終的には主人公と一緒に暮らしてエンドなんですけどね。
 ただ、志穂の場合、主人公の双子の兄の使用人で、この兄が不治の病しかも伝染するっていう設定なんですが、主人公には敵意むき出しなんですよ。ま、徐々にその敵意は薄れていくんですが、それにしても最後の最後で主人公に心を許すまでの過程というか心理描写が余りにもなさ過ぎ・・・。

なんというかさ・・・

 敢えて言うならば、出来の良いストーリーを無理矢理マルチエンディングにしちゃった、って感じですかね。全体的には結構面白かったです。こういった矛盾点の様なモノを除けば。
 その昔、「双子」は不吉な象徴ということで忌み嫌われたとか。その編が背景となってこの物語は進んでいきます。これがキーワードですかね。