さよらなエトランジュ
ストーリー
舞台となるのは主人公が本来暮らしていた時代よりも200年間未来の世界。怪我の治療の為、医学の発達する未来までコールドスリープ(冷凍睡眠)していた彼は、目覚めたとき、コールドスリープの後遺症により全ての記憶を失っていた。
誰も知り合いのいない遠い未来で独りぼっちの透……。悲観的になりそうな状況の中、明るく身の回りの世話をしてくれる晴香。そして、そんな晴香に対して少しずつ心を開いていく主人公・透。
いつしか心が触れ合う中、やがて、彼は遠い未来のこの世界で、自らが生きてゆく理由を見つけていく……。
ヒロインと愉快な仲間達
如月 晴香(きさらぎ はるか)
透の解凍を担当した、如月柊子博士の娘。柊子に頼まれて透の世話を
する。 天然ボケの入った無邪気な性格。
ノリがいいときには妙な歌を歌いだすクセがある。持ち前の能天気さで嫌がる透に限らずあらゆる場所で何かと世話を焼く。
片瀬 ケイ(かたせ けい)
晴香のクラスの担任教師。新任だが大人らしい風体と独特の雰囲気で生徒の間の人気は高いらしい。
透のどこか苛立った気持ちを無理に正さず、少しづつ付き合っていけるだけの器量を発揮して、何かと透の手助けをする。
神坂 奈緒(かみさか なお)
近所でもアイドル的存在で、愛らしい容貌で男女共に人気がある…が、実際はかなりの猫かぶり。
地の部分を見られることを嫌がるが、透には裏の面を偶然見られたため、地の態度で接するようになる。背伸びをするのが可愛いタイプ。
楠瀬 杏(くすのせ きょう)
偶然イジメられているところを透が助け、知り合うことになる少女。見かけと同じく気弱な少女で、他人に反論することが無いため、クラスでもいいように使われている。
とにかく意思が弱い少女ゆえに、守ってあげたくなるタイプ。
本題のレビュー
裏切られた?w
実際のところ、あまり期待していなかった作品だったのですが、いい意味で裏切られた感じがします(笑)
いえね、すげー泣きゲーでは無いんですけど、なんとなくほのぼのした感じで進んでいくストーリーで、例によってソフマップのワゴンセールで購入した価格以上の楽しさでした。
概要にもあるように、何故か主人公は200年の間、冷凍睡眠状態になっています。それを晴香の母、如月柊子博士が偶然見つけ、解凍する(笑)ことになります。近未来を想定していますけど、主人公の居た時代とラップする部分も多いです。舞台設定を考える上でなかなか上手いと思います。
物語は合計で3章から成り立っています。主人公が徐々に現世界に馴染んでいく第1章、各ヒロイン攻略の第2章、そしてヒロイン別エンディングの第3章です。どのヒロインを選択してもこの流れになります。
各ヒロイン@ネタバレ含むw
ヒロインは各々不思議な能力を持っています。
晴香は他人の気持ちを「読む」能力。というか、身体に触れると「読んでしまう」事があり、それがトラウマとなってます。
ケイは他人の記憶から自分の存在を「消し去る」能力。実はコレが真のエンディングの鍵となります。
奈緒は現在と別の時間軸(パラレルワールド)を実体化させる能力。
杏は頭に生えている角から高電圧を発生させる能力。
一応、序章から登場している晴香がメインヒロイン扱いとなっていますが、物語全体から見ると真のヒロインはケイじゃ無いかなって感じました。エンディングに近づくにしたがってこの意味がおわかり頂けると思います。
何故主人公は冷凍睡眠状態にされてしまったのか、この謎はケイが握っています。多分第3章に入るまでは解らないと思いますがw
#尤も、一番内容が濃いのは晴香なんでしょうが・・・。
##個人的にお気に入りなのは奈緒っすね。
ある意味
壮大なストーリーですよ。なんせ主人公は200歳オーバーですからw
ま、冗談はさておき、各ヒロインのストーリーが絡み合っている割には矛盾した構成も無く、絶妙な感じで進んでいくあたりは良く出来ていると思います。但し、各ヒロイン以外は案外あっさりとスルーしてしまう所もあり、各ヒロイン攻略後だと「あらら」って感じになっちゃいますけどねw
因みにタイトルは「さよなら」では無くて「さよらな」です。誤植でも何でもありません。この意味は物語を進めていくと解ってきます。もしくはメーカーサイトを参照していただくとすぐに解りますが(今は見ても載ってませんけど・・・)そして、なぜ「さよらな」なのか、っていうあたりが判明してくると、晴香に対しての愛着が湧いてくるというものです。ちょっと切ないですけど・・・。
どうも前回プレイしたのが地雷だったのもありますが、気分転換には良い作品でした。さくっとお手軽にプレイするなら、個人的にはお勧めです♪